米国でインフルエンザ感染が急増、トランプ氏はワクチン接種を軽視

この感染急増は、多くのワクチンの必要性を低く評価する米国の物議を醸す勧告が出される中で起きています。

By
米国ではインフルエンザの感染者数が1,500万人を超え、子どもの感染や医療機関の受診が急増しています。 / AP

米国ではインフルエンザの感染拡大が続いており、米疾病対策センター(CDC)は今季これまでに、少なくとも1,500万人が感染し、18万人が入院、7,400人が死亡したと推計しています。

CDCが金曜日に公表したデータによると、インフルエンザ関連の症状で医師を受診した幼い子どもの割合は、過去10年で最も高い水準となりました。

4歳未満の子どもにおける医師の受診のうち、インフルエンザ関連は18%を超えており、少なくとも2016年以降で最高となっています。

ABCニュースは、米イェール大学の感染動向追跡プラットフォーム「PopHIVE」に携わる救急医のアン・ジンク医師が、「ここ数週間のデータを注視しており、幼い子どもたちが重い症状で受診している状況を懸念している」と述べたと伝えています。

ジンク医師は、救急外来が混雑している状況を説明し、「ロビーに人を座らせる十分な場所さえありませんでした」と述べました。

CDCによると、現在、全ての医療機関受診のうち約7.2%が、発熱にせきや喉の痛みを伴うインフルエンザに似た症状によるもので、この時期としては過去最高水準となっています。

また、今週新たに小児のインフルエンザによる死亡が8人報告され、今季の累計は17人となりました。

CDCのデータでは、昨年はインフルエンザにより289人の子どもが死亡しており、その約90%はワクチンを接種していませんでした。

CDCの疫学者であるキャリー・リード氏はABCニュースに対し、「現在、インフルエンザが非常に広く流行しています。この高い水準は、もうしばらく続く見通しです」と述べました。

感染の大半は「サブクレードK」と呼ばれる新たなH3N2の亜系統に関連しており、このウイルスは夏以降、世界的に流行し、カナダや日本などで早期の感染拡大を招きました。

ワクチン接種

12月27日時点で、米国では公衆衛生当局が引き続き接種を推奨しているにもかかわらず、インフルエンザワクチンを接種した成人は43.5%、子どもは42.5%にとどまっています。

医師らは引き続きワクチン接種を呼びかけており、現在のワクチンは流行の主流株と完全には一致していないものの、重症化を防ぐ効果があると指摘しています。

インフルエンザの流行が一部で落ち着き始めている兆しがある一方、依然として高い感染水準が報告されているニューヨーク市のミシェル・モース保健局長代行は、「まだ安心できる状況ではありません」と警告しました。

感染者数の急増は、多くのワクチン接種の必要性を低く評価するトランプ政権の勧告が出される中で起きています。

今週のインタビューで、ロバート・F・ケネディ・ジュニア米保健福祉長官はCBSニュースに対し、インフルエンザワクチンを接種する子どもが減ることは「より良いことかもしれない」と語りました。