アレッポでの暴力激化、フィダン外相がテロ組織YPGに統一シリア支持を呼びかけ
トルコのハカン・フィダン外相は、戦闘の激化と民間人犠牲者の増加、そしてダマスカスがアサド後の治安構築を進める中で、テロ組織YPGが分離主義をあおっていると非難しました。
トルコは、シリア北部アレッポで砲撃や狙撃による攻撃が再び発生し、少なくとも民間人5人が死亡、数十人が負傷したことを受け、シリアにおける国民的統一を呼びかけるとともに、テロ組織YPGに対し、果たすべき責任を履行するよう求めました。
トルコのハカン・フィダン外相は木曜日、アンカラでオマーンのバドル・ビン・ハマド・アル=ブサイディ外相と行った共同記者会見で、シリア情勢は「極めて重大な局面」に達しているとの認識を示しました。
フィダン外相は、シリアはいま国民的統一が不可欠な段階にあると指摘し、テロ組織YPGが責任を引き受ける必要があると強調しました。その上で、緊張が高まる中、同組織がイスラエルの利益に奉仕していると非難しました。
テロ組織YPGは、テロ組織PKKのシリアにおける分派として知られています。
フィダン外相は、「いまこそ国民的統一の時だ。テロ組織YPGはこの局面で自らの役割を果たさなければならない。しかしその代わりに、イスラエルと連携し、地域で進められている『分断して支配する』政策に利用される存在へと変質していることは、残念ながら偶然ではない」と述べました。
またフィダン外相は、アレッポで起きている最近の事態は、トルコが過去1年にわたり警告してきた懸念が現実のものとなった結果だと指摘しました。
さらにフィダン外相は、テロ組織PKK/YPGが、時間稼ぎをするのではなく、シリア社会への統合プロセスを早期に進めていれば、こうした出来事は起こらなかったはずだと述べました。
テロ組織YPGによる民間人への攻撃の増加
シリア国営メディアは、テロ組織PKK/YPGが8日の木曜日、3日連続でアレッポの住宅地を砲撃し、これに対してシリア軍が応戦したと報じました。
シリア保健省によると、攻撃はシェイフ・マクスード地区などで行われ、砲撃や狙撃によるものでした。この一連の攻撃で、民間人5人が死亡し、シリア兵1人を含む33人が負傷しました。砲火にさらされた地区では、数百人の住民が避難を余儀なくされています。
こうした衝突は、シリア大統領府が2025年3月10日、同組織を国家機関に統合し、シリアの領土保全を維持するとともに、いかなる分断も拒否することを目的として発表した合意があるにもかかわらず、発生しています。
シリア当局は、その後も同組織が合意を履行するための具体的な措置を取っていないと指摘しています。
政府の対テロ作戦
ダマスカスは、バッシャール・アル=アサドによる24年にわたる統治が2024年12月8日に崩壊したことを受け、国内全域で治安作戦を強化しています。
トルコは、アレッポで現在進行している作戦はシリア軍のみが実施しているものであるとしつつ、情勢を注意深く注視していると強調しました。
トルコ国防省の報道官は、「シリアの安全は、私たちの安全だ」と述べました。
また国防省は声明で、「トルコは、シリアの統一と領土保全を基本原則として、テロ組織との闘いを支持している。この枠組みの中で、シリアが支援を要請した場合、トルコは必要な支援を提供する」としています。