マレーシア、首相補佐官を汚職容疑で起訴 反腐敗への信頼揺らぐ

アンワル・イブラヒム首相は2022年に反汚職を掲げて就任しましたが、約束した改革から後退しているとの批判にも直面しております。

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アンワル氏、イスカンダル氏の辞任を受理 「外部からの干渉なく捜査可能」と強調 / Reuters

マレーシア当局は木曜日、アンワル・イブラヒム首相の元側近に対し収賄容疑で起訴し、汚職撲滅を掲げる首相の姿勢に一段と注目が集まっております。

裁判所の文書によると、先週首相上級政治秘書を辞任したシャムスル・イスカンダル・モハド・アキン氏は、地元実業家からサバ州での鉱物採掘免許取得支援などの見返りとして17万6,829リンギ(4万2,961ドル)を受け取ったとして起訴されました。

弁護人アメール・ハムザー・アルシャド氏によれば、シャムスル氏は容疑を否認し、保釈を認められており、公判を待つことになります。

同氏はこれを「攻撃だ」と主張し、自ら潔白を証明すると誓っております。

アンワル氏の事務所はこの件についてのコメントを控えております。アンワル氏は先週の声明で、シャムスル・イスカンダル氏の辞任を受理したと述べ、当局が「いかなる外部干渉もなく」元側近を捜査できると強調しました。

この事件は、汚職撲滅に取り組むアンワル氏の姿勢に改めて注目を集めており、野党や市民団体は、元側近に対する疑惑が首相の取り組みを損ない、政府や反汚職当局への信頼を揺るがしていると指摘しています。

裁判文書と弁護人ラジェシュ・ナガラジャン氏によると、シャムスル・イスカンダル氏に金銭を渡したとされる実業家アルバート・テイ氏も木曜日に贈賄容疑で起訴され、無罪を主張しました。

シャムスル氏とテイ氏は有罪となった場合、最長20年の禁錮刑および高額の罰金が科される可能性があります。