台湾総統、寿司ランチで日本支持を表明 中国との緊張背景に

この行動は、単なる食事ではなく、日本との親密さと支持を示す象徴的なメッセージとして受け止められています。

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台湾の賴清徳総統は、中国の圧力が強まる中で日本との連帯を示すため、鹿児島県産のブリや北海道産のホタテを使った寿司ランチをSNSに公開しました。/ 写真: ロイター

台湾の賴清徳(ライ・チンテ)総統は、中国との対立が激化する中、日本への連帯を示す行動として、日本産の寿司ランチをSNSで披露し、中国による日本水産物輸入停止の報道に対応しました。

中国外務省は、日本からの水産物輸入について「現在の政治状況下では市場が成立しない」と述べ、事実上の全面禁止を示唆しています。

また、中国は輸出企業に対し、輸出先施設を中国の基準に合わせて再登録するよう求めています。

日本政府は6月に技術的な要件で中国側と合意し、一部地域を除いて輸入再開の見通しを立てていました。

しかし、中国は東京都や福島県など10都県産の水産物に対する規制を継続しており、輸出業者の不安は続いています。特にホタテやナマコは、かつて中国が主要市場でしたが、今回の対立でリスクが浮き彫りになっています。

この状況を受け、台湾の賴清徳総統は日本産のブリやホタテを使った寿司ランチの写真をSNSに投稿し、日本への支持を示しました。

台湾の林佳龍(リンチアロン)外交部長も、中国の経済的・軍事的圧力を非難し、「日本を支え、中国共産党の横暴を食い止めるべきだ」と呼びかけています。

一方、中国外務省は台湾を中国の不可分の領土と強調し、賴総統の行動を批判しました。台湾政府はこれに反発し、将来は島民自身が決定すべきだと主張しています。