トランプ米大統領、日本で皇室と首相に迎えられ 米中貿易休戦への期待高まる

2019年10月22日、トランプ大統領は天皇陛下の即位を祝うために日本を訪問し、皇居で天皇陛下と初めて会見しました。この会見は、日米両国の友好関係を象徴する重要な場となりました。

トランプ米大統領は、東京の皇居で天皇陛下と会見しました。/ 写真: ロイター / Reuters

米国のドナルド・トランプ大統領は、10月27日に東京に到着し、天皇陛下と新首相の高市早苗氏に迎えられました。今回の訪日は、5日間にわたるアジア歴訪の一環であり、トランプ氏にとって就任以来最長の海外出張です。訪問の最終目的は、中国の習近平国家主席との貿易戦争休戦合意の実現とされています。

トランプ大統領は訪問前、マレーシアで東南アジア4か国との貿易協定を締結し、アジア市場では株価が過去最高値を更新しました。

米国政府関係者によれば、米中交渉チームは先週、米国の関税引き上げと中国のレアアース輸出規制の一時停止を柱とする枠組みをまとめています。トランプ氏は東京到着前、「習主席を大いに尊敬しており、合意に至るだろう」と語りました。

東京では、トランプ大統領は到着後すぐに天皇陛下と会見し、皇室の歓迎を受けました。その後、首相官邸や迎賓館赤坂離宮で高市首相と会談する予定で、米国産ピックアップトラック、大豆、天然ガスの購入や造船分野での協力が議題となっています。

高市首相は、日米同盟の強化を外交の最優先課題と位置づけ、防衛費をGDPの2%まで引き上げる方針を示しました。

今回の訪問では、日本から米国への投資約5500億ドルの提供も取り付けられており、米国の関税緩和と引き換えに、経済協力が強化される見込みです。警察は都内で大規模な警備を敷いており、抗議活動も計画されています。

トランプ大統領は10月30日、韓国で習近平主席と会談し、米中貿易戦争の休戦に向けた最終調整を行う予定です。

今回の訪日を通じて、日米間の経済・安全保障協力は一層深まることが期待されますが、米中間の貿易交渉の行方がアジア市場と地域の安定に大きな影響を及ぼすことになりそうです。

SOURCE: Reuters