フランスのタレス、欧州のミサイル防衛強化へAI搭載の「スカイディフェンダー」を発表
新たな「スカイディフェンダー」プラットフォームは、レーダー、サイバーセキュリティ、AI技術を統合し、ドローンやミサイル、複合的な航空脅威に対する多層防衛の強化を目指すものです。
タレスの地上配備型マルチミッション中距離レーダー「グラウンドマスター」。パリ近郊のル・ブルジェ空港で開催された第55回パリ航空ショーにて。2025年6月18日撮影。 / Reuters
フランスの多国籍航空宇宙・防衛大手タレスは水曜日、既存の技術と人工知能(AI)を組み合わせ、脅威の探知と対応能力を強化する新たな統合防空・ミサイル防衛システムを発表したと明らかにしました。
欧州最大の防衛テクノロジー企業である同社は声明の中で、「スカイディフェンダー」と名付けられたこのシステムは、陸・海・宇宙にわたる脅威に対応できる多層防衛ドームとして設計されていると説明しました。
同社は「タレスのサイバーセキュリティにおける専門知識と、AIアクセラレーター『cortAIx』を通じた高度な人工知能を組み合わせることで、スカイディフェンダーはサイバー攻撃や進化する脅威に対する作戦上の優位性と先制的な防衛を実現する」としています。
今回の発表は、地政学的緊張を背景に統合型の技術主導による安全保障ソリューションへの需要が高まる中、多層防空能力の強化に向けた欧州の取り組みが加速していることを反映しています。
スカイディフェンダーは、ドローンなどの近距離脅威に対応する「フォースシールド」や、中距離防空を担う「SAMP-T NG」プラットフォームなど、複数の既存システムを統合したものです。
長距離防護については、最大5000キロメートル先の脅威を探知できる「SMART-Lマルチミッション」レーダーと高度センサーをプラットフォームに組み込んでいます。
タレスによると、これらのシステムを統合することで、各国軍は戦闘機や弾道ミサイルを含む複雑な標的を追跡できるほか、早期警戒能力や宇宙領域認識能力の向上も図れるということです。