トルコ、幼児向けの初の国家災害対策プログラムを開始

AFADとセーブ・ザ・チルドレン・トルコが共同で実施する新たな国家プログラムは、遊びや歌、芸術を通じて、4〜8歳の子どもたちに気候変動や災害リスクへの理解を深めることを目的としています。

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このプログラムは12月24日に正式に発表され、段階的な全国展開の開始を示しました。

トルコでは、地震や気候関連災害への懸念が高まる中、4〜8歳の子どもを対象とした初の国家規模の気候・災害対策研修プログラムが始動しました。

このプログラムは、トルコ内務省災害緊急事態対策庁(AFAD)と人道支援団体セーブ・ザ・チルドレン・トルコが共同で開発したもので、12月24日に正式に発表され、段階的な全国展開が始まりました。

この取り組みは国民教育省と連携して実施されており、子どもたちが気候や災害リスクを主体的に理解できるよう支援することを目的としています。

セーブ・ザ・チルドレン・トルコのベルナ・コログル事務局長は、「トルコでは、多くの子どもたちが地震や火災、洪水、気候危機の影響など、さまざまなリスクに直面しながら成長している」とした上で、「AFADと協力し、こうした現実を子どもたちにとって、より安全で理解しやすいものにするための一歩を踏み出した」と述べました。

プログラムの概要

このプログラムには、4〜5歳と6〜8歳の年齢層に合わせて設計された、16の対話型教育モジュールが含まれています。

物語や歌、芸術、身体を使った活動を通じて、気候や気象現象、災害の前後および発生時に子どもたちが取ることのできる行動に関する基本的な概念を紹介します。

主催者側によると、これらの内容は今後、国家教育活動に組み込まれ、幼稚園や小学校へと段階的に拡大され、数百万人の子どもに届けることを目指しています。

第1段階の拡大はイスタンブールで進められており、全39地区から選ばれた指導教員が研修を受け始めています。他の州での実施も段階的に進められる予定です。

AFADの関係者は、教員研修が、災害に対する意識を全国の教室で恒常的かつ広範に定着させる上で重要だとしています。

「教員は私たちにとって最も重要な指導者であり、子どもたちとの最初の接点として、導きつつ安心感を強化する存在です」と、AFADイスタンブール州局教育・意識向上サービス部門のダムラ・デレリ・ブルット課長は述べました。

「災害に関する意識を教室に取り入れることで、全国で恒常的かつ広く定着することが期待できます」と語りました。