寿司の巨匠・小野二郎氏、100歳でも現役続行意欲 世界的評価を誇る職人

小野二郎氏は100歳を迎えても現役を続け、寿司職人としての情熱を世界に示し続けています。

日本の寿司界の巨匠・小野二郎氏 / 写真: AP

東京・銀座の名店「すきやばし次郎」の創業者、小野二郎氏が10月27日に100歳の誕生日を迎えました。小野氏は、三つ星ミシュランを十年以上にわたり保持し、同時に三つ星寿司店の世界最高齢の店主としてギネス世界記録にも認定されています。世界各国の要人をもてなし、その寿司の技術は受賞歴のある映画「Jiro Dreams of Sushi」でも紹介されました。

小野氏は「私はまだ完璧には達していない」と語り、寿司職人としての修行を生涯続ける姿勢を見せています。9月24日の敬老の日に、東京都知事の小池百合子氏から祝辞と記念品を受け取り、小野二郎氏は「あと5年は現役で続けたい」と意欲を語りました。

健康の秘訣について小野氏は「働くこと」と答え、100歳になった現在も可能な限り店に立ち、寿司を握ることを日課としています。「毎日店に来ることはできませんが、働ける限り続ける。働くことが一番の薬だと思っています」と述べています。

1965年に銀座の高級街にオープンした「すきやばし次郎」は、席数わずか10席の小さな寿司店ですが、フランスの名シェフ・ジョエル・ロブション、俳優ヒュー・ジャックマン、歌手ケイティ・ペリーなど世界的な著名人も訪れています。

予約は常に困難で、現在は1人あたり4万円以上のコースを希望する場合、常連客、特別な紹介、または高級ホテルのコンシェルジュ経由での予約が必要とされています。

公式ウェブサイトでも「現在、予約の受付に困難が生じており、ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と案内されており、「当店は一度に最大10名までのご案内しかできないため、しばらくこの状況が続く見込みです」と説明しています。

小野氏は「私はまだ完璧には達していない」と語り、寿司職人としての修行を生涯続ける姿勢を見せています。2025年9月24日の敬老の日には、東京都知事の小池百合子氏から祝辞と記念品を受け取り、「あと5年は現役で続けたい」と意欲を語りました。健康の秘訣については「働くこと」と答え、100歳になった現在も可能な限り店に立ち、寿司を握ることを日課としています。「毎日店に来ることはできませんが、働ける限り続ける。働くことが一番の薬だと思っています」と述べています。

過去には、2014年に当時のオバマ米大統領と安倍晋三元首相が訪れた際、予約が満席だったため一度断ったものの、後で来店することで食事が実現しました。オバマ氏は中トロを特に気に入り、「これまで食べた中で最高の寿司だ」と絶賛したと言われています。

なお、「すきやばし次郎」は回転寿司店とは一線を画しており、高級寿司の真髄を体験できる場所として知られています。一方で、息子の吉和氏は過去に、女性は月経周期の影響で味覚が変化するため寿司職人として不利になるとの発言をしており、日本の女性寿司職人たちから批判を受けたこともあります。

小野氏は長年にわたり、謙虚さ、献身、そして寿司にかける情熱を体現しており、その姿勢は国内外の人々にとって、芸術への生涯をかけた取り組みの象徴となっています。

SOURCE: AP