日本、竹島周辺飛行を理由に韓国空軍機への給油計画を中止
日本政府は、韓国空軍機に対して自衛隊基地での空中給油を実施する計画を取り下げたと発表しました。これは、飛行機が竹島周辺を飛行していたことを確認したためです。
日本政府は、韓国空軍の航空機の一部が島根県・竹島周辺を飛行したことを受け、航空自衛隊基地での空中給油計画を中止したと政府関係者が明らかにしました。今回の計画は日韓間の防衛協力の一環として検討されており、実現すれば両国間で初めての給油支援となる予定でした。
当初、韓国のアクロバット飛行隊「ブラックイーグルス」の航空機は、11月上旬に沖縄・那覇基地で給油を受け、同月中に中東で開催される航空ショーに参加する予定でした。
しかし、日本政府は10月下旬、航空機が竹島周辺を飛行したことを把握した後、計画を中止する決定を下しました。竹島は日本の領土ですが、現在は韓国が実効支配しています。
首相・高市早苗氏と韓国の李在明大統領が木曜日に初めて首脳会談を行う直前の決定でした。当初、高市首相は会談後の計画実施に前向きでしたが、政府内から多数の反対意見が上がったことや、国民の理解を得るのが困難であるとして、最終的に中止に踏み切りました。
今回の給油は、日韓間で正式な物品提供協定(ACSA)が未締結であることから、航空自衛隊法に基づく燃料無償貸与の形で準備されていました。日本側は、給油を通じて両国の防衛協力を促進し、将来的なACSA締結につなげる狙いもありました。
また、過去の植民地支配に起因する韓国国内での自衛隊への反発を和らげる効果も期待されていました。
政府関係者は「非常に残念だ。領土問題では決して妥協しないが、韓国との関係強化に向けた努力は今後も続ける」と述べています。
一方、防衛省の小泉進次郎防衛大臣は土曜日、マレーシアで韓国のアン・ギュバック国防相と初めて会談し、防衛当局間の定期的な協議や人事交流を促進することで合意しました。両氏は北朝鮮の核開発やロシアとの関係について懸念を共有し、日韓が緊密に協力して対応していく方針を確認しました。