ガザ戦争
4分読む
米国高官、中東訪問へ トランプ氏のガザ計画を受け
マルコ・ルビオ氏は、トランプ大統領の物議を醸すガザ一掃発言を受け、イスラエル、UAE、カタール、サウジアラビアを訪問します。
00:00
米国高官、中東訪問へ トランプ氏のガザ計画を受け
ルビオ氏がトランプ氏の発言を引き継ぎ、米国の外交努力が変化します。 / 写真:AP
2025年2月9日

米国務長官のマルコ・ルビオ氏は今月、中東を初訪問すると、米国務省の高官が木曜日に明らかにしました。これは、ドナルド・トランプ大統領がパレスチナ人のガザからの移転に言及した発言を受けたものです。

ルビオ氏は、ミュンヘン安全保障会議に出席後、2月13日から18日にかけてイスラエル、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、サウジアラビアを訪問する予定です。

トランプ氏は火曜日、イスラエルのネタニヤフ首相と会談後、イスラエルによる封鎖が続くガザに米軍を派遣し、200万人の住民を移動させる可能性に言及し、世界を驚かせました。

ルビオ氏はその後、トランプ大統領の発言について、イスラエルの度重なる攻撃を受けたガザの復興を米国が資金援助する間の「一時的な移転」を指すと説明しました。

木曜日、ドミニカ共和国を訪問中のルビオ氏は、トランプ氏がガザの復興支援に関し、「経済的・技術的能力を持つ国々」にも協力を求めていると示唆しました。これは、裕福な湾岸アラブ諸国を念頭に置いた発言とみられます。

また、国務省の高官は、トランプ氏がガザの将来について議論を開始し、その議論をルビオ氏が引き継ぐと述べました。

「真剣に議論する必要がある」と、この高官は語りました。

ガザ停戦

米国初のヒスパニック系国務長官であるルビオ氏は、国務長官就任後、初の中南米訪問を終え、木曜日の夜に帰国しました。

今回の2度目の外遊では、ルビオ氏が米国の外交トップとして中東での役割を本格化させるとみられます。一方、トランプ大統領は不動産業界出身の友人スティーブ・ウィトコフ氏を中東特使に任命しました。

ウィトコフ氏は、バイデン前政権の特使と協力し、先月カタールの仲介によるイスラエルとハマスの停戦合意を推進しました。

バイデン政権下のルビオ氏の前任者、アントニー・ブリンケン氏は、2023年10月7日のハマスによる攻撃以降、停戦交渉のために12回中東を訪問しました。

ブリンケン氏は、サウジアラビアによるイスラエル承認に向けた歴史的合意の基盤作りに尽力しましたが、最終合意には至りませんでした。

サウジアラビアは、独立したパレスチナ国家の樹立に向けた進展がなければ、そのような歴史的措置には踏み切れないとの立場を繰り返し表明しています。

一方、トランプ氏は大統領1期目に、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、モロッコによるイスラエルとの国交正常化合意を主導しました。これは、アラブ諸国が数十年ぶりにイスラエルと外交関係を樹立した例となりました。

探索
トルコのエルドアン大統領、ガザ停戦を歓迎 パレスチナ支援の継続を表明
イスラエルがガザでの虐殺を正当化するために2023年10月7日以降に広めた9つの重大な虚偽
終わりなき日々:壊滅したガザで母が生き延びる日々の闘い
10月7日を振り返る: 争われる記憶と続く影響
ガザへの飢餓の2年間:イスラエルがいかにしてガザを飢餓に追い込んだか
トルコ、ガザ・フローティラの活動家が人道に対する罪の証拠を収集
グレタさん、イスラエル軍による残虐行為の標的に
イスラエルによるスムード船団への急襲に抗議、イタリア各地で2日目のデモ 全国ストライキの恐れ
トルコ外務省「イスラエルによるガザ支援船攻撃はテロ行為」
「安全地帯」とされるガザ中部で、写真記者ヤヒヤ・バルザク氏がイスラエルの空爆により死亡
トルコのエルドアン大統領、ガザでのイスラエルの虐殺について
エルドアン大統領、国連総会で「ガザでの戦争はない、これはジェノサイドだ」と表明
シンガポール、違法イスラエル入植者を制裁、パレスチナ国家承認も準備
日本、二国家解決を阻害する場合は「新たな措置」を警告
ヨーロッパ当局、イスラエルのヨルダン川西岸併合計画に警告
日本外相、ガザ地区でのイスラエル軍事行動を強く非難
「虐殺に音楽はない」 世界中の400人超の歌手・芸術家がイスラエルに対するボイコットに参加
林官房長官「承認の適切な時期を含め検討中」、政府は慎重対応
日本政府、パレスチナ承認を当面見送り
エミー賞で「パレスチナに自由を」との声が響く