イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は、アメリカとイスラエルとの戦争以降、イランの経済問題が急速に深刻化していると述べました。
イランメディアによりますと、ペゼシュキアン大統領は会合で、物価上昇の背景には、輸入コストの増加や石油販売の減少による政府歳入の落ち込みがあると指摘しました。
ペゼシュキアン大統領は、以前は輸入品がより直接的なルートでイランに入っていたものの、現在はより遠回りでコストのかかるルートを経由しており、それが物価を押し上げていると説明しました。
また、以前のように石油を販売できなくなったことで、政府の収入も減少していると強調しました。
ペゼシュキアン大統領は、「収入も減った。以前は石油を売ることができたが、今は売ることができない」と述べました。
さらに、イスラエルとアメリカによる攻撃で多くの工場が攻撃を受け、破壊されたことも、経済的な困難を一段と深刻化させていると指摘しました。
こうした被害によって税収も減少し、政府は被害を受けた工場から税金を徴収することが難しくなっているとしています。
ペゼシュキアン大統領は、「工場から税金を徴収できないだけでなく、操業を続けられるよう、政府が資金を提供しなければならない。収入が減る一方で、問題は劇的に深刻化している」と述べました。
イスラエル・米国によるイランとの戦争
アメリカとイスラエルが2026年2月28日にイランに対して行った共同攻撃では、最高指導者アリー・ハメネイ師が死亡しました。攻撃ではこのほか、政府関係者や軍事施設、インフラ施設なども標的となりました。
これに対しイランは、イスラエルやアメリカ軍基地、地域の複数の標的にミサイルや無人機による報復攻撃を行いました。イラン当局によりますと、一連の攻撃で3,500人以上が死亡しました。
また、イランはホルムズ海峡の航行を大幅に制限しました。世界の石油輸送にとって重要なルートであるホルムズ海峡の混乱により、海上輸送は一時、ほぼ停止状態となりました。
これにより、歴史的な規模の石油供給ショックが発生し、ブレント原油の価格は一時、1バレル=100ドルを超え、輸送費や保険料も大幅に上昇しました。
この危機は世界の貿易にも影響を及ぼし、インフレ圧力を強めるとともに、世界経済の成長が鈍化するとの懸念を高めました。




















