ブルームバーグによると、米軍はベネズエラの石油タンカー1隻に新たに乗船・拿捕し、12月10日以降に押収された船舶は計3隻となりました。
同メディアは日曜日、事情に詳しい関係者の話として、米国の制裁対象となっているパナマ船籍のタンカー「ベラ1」が、原油を積み込むためベネズエラに向かっていた途中で阻止されたと伝えました。
今回の押収について、米国、ベネズエラのいずれも現時点で公式な声明を出していません。
この措置は、土曜日に行われた超大型タンカー「センチュリーズ」への乗船・拿捕や、12月10日の「スキッパー」の事例に続くものです。
緊張が拡大
トランプ氏は、制裁対象となっている石油タンカーがベネズエラに出入りすることを「全面的かつ完全に封鎖する」と宣言しました。
これに対し、ベネズエラ側は米国の行動を「国際的な海賊行為だ」と非難しています。
ワシントンは、これらの措置は汚職や麻薬取引の撲滅を目的としたものだとしています。一方、ベネズエラ側は、米国が麻薬対策を口実に、ニコラス・マドゥロ大統領を排除し、同国の豊富な石油資源の支配を狙っていると非難しています。
こうした圧力は数か月にわたって強まっており、トランプ政権は同地域に大規模な海軍部隊を展開する一方、麻薬取引に関与しているとされる船舶への攻撃を実施し、これまでに約90人が死亡したとされています。
ワシントンは、マドゥロ大統領が、先月「麻薬テロ組織」に指定したとする「太陽のカルテル」を率いていると非難し、身柄確保につながる情報に対して5,000万ドルの懸賞金を提示しています。
トランプ氏は、マドゥロ大統領の「残された日々は多くない」と述べ、地上侵攻の可能性についても排除していません。
故左派指導者ウゴ・チャベス氏の政治的後継者であるマドゥロ大統領は、ワシントンが体制転換を狙い、ベネズエラの石油埋蔵量の支配を目指していると主張しています。












