トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、10月31日(金)にTRT World・フォーラム2025で演説し、イスラエルによるガザでのジェノサイドを非難するとともに、国際社会が正義や平和、道徳を守ることに失敗していると批判しました。
エルドアン大統領は、イスラエルを擁護する見解に疑問を呈し、次のように述べました。
「イスラエルは核兵器を保有し、ガザをいつでも、どのような形でも攻撃できる能力を持っている。それなのに、どうして無罪と言えるのか?」
レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、現代史上最悪級の人道危機の中で、イスラエルが特に子どもたちを標的に飢餓を武器として使用していると非難しました。
「イスラエルは、特に子どもたちに対して飢餓を致命的な武器として使っています」と述べ、「ガザでは、ほとんど建物が無事に残っていません。学校や教会、モスク、病院まで爆撃されています。それでも『イスラエルは無罪だ』と言うのか。どうしてそう言えるのか?」と強調しました。
さらに、イスラエルの「虚偽に基づくプロパガンダ体制」についても非難し、それがジャーナリストに与えた影響について明らかにしました。
ガザ停戦
ガザの脆弱な停戦について、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ハマスは停戦条件を遵守する努力を示している一方で、イスラエルは停戦違反や攻撃再開の口実を探していると非難しました。
「約束を守る点でのイスラエルのひどい実績は、誰もが知っていることだ」と述べました。
また、ロシア・ウクライナ紛争については、トルコは「両国が再び平和に共存できるよう、中間点がすぐに見つかると信じている」と楽観的な見解を示しました。
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコの原則に基づく外交政策を再確認し、スーダン・アルファシールで民間人に対して行われている残虐行為を「強く非難する」と述べ、暴力を直ちに止めるよう訴えました。
第9回TRT World・フォーラムはイスタンブールで開幕し、世界各国の指導者や思想家、社会変革者が一堂に会し、不確実性の中で変化する国際情勢について議論を行いました。
「グローバルリセット:旧秩序から新たな現実へ」をテーマに開催されたこの2日間のフォーラムでは、経済、技術、メディア、国際法の変化が、私たちの暮らす世界をどのように再定義しているかが探られます。
トルコの公共放送局TRTが主催するこの年次フォーラムは、表に出にくい課題を議論の場に引き出し、メディアが世界のナラティブ形成に果たす役割を問い直す機会として位置づけられています。




















