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高市総裁、公明党離脱受け野党と会談 首相指名での協力模索
与野党間の協議では、物価高対策やガソリン税の暫定税率廃止、外交・安全保障政策などが主要な議題として浮上しました。
高市総裁、公明党離脱受け野党と会談 首相指名での協力模索
高市総裁は一連の会談を通じて、少数与党の状況下での国会運営への協力を確保するとともに、首相指名選挙での野党連携を阻止する狙いもあるとみられます。/ 写真: ロイター / Reuters
11時間前

自民党の高市早苗総裁は15日午後、立憲民主党の野田佳彦代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、日本維新の会の吉村洋文代表と相次いで会談し、臨時国会での首相指名に向けた協議を行いました。

今回の一連の会談は、公明党の連立離脱により自民党が少数与党に陥ったことを受け、与野党間の協力関係を模索する狙いがあります。

野田代表との会談では、高市総裁は総理大臣に指名された場合、速やかに物価高対策を講じる必要があるとして協力を要請しました。

また、与野党6党で協議中のガソリン税の暫定税率廃止や、給付付き税額控除制度の設計についても、進めることで合意しました。野田氏は会談後、「補正予算案やガソリン税の暫定税率廃止について認識を共有した」と述べました。

玉木代表との会談では、外交・安全保障やエネルギー政策などで一致点が多いことを確認し、高市総裁は今後の連立も念頭に協力を呼びかけました。

しかし玉木氏は、公明党離脱後の現状では過半数を超えられず議論の意味が限定的であるとの見解を示しました。一方で基本政策の一致点が多いことから、条件次第で協力の可能性はあると述べています。

さらに、午後6時前から約50分間、日本維新の会の吉村代表との会談も行われました。高市総裁は総理大臣指名選挙での協力や今後の連携を呼びかけたとみられますが、吉村氏は「現状、決まっていることはない」とし、各党間での協議が今後も続くことを強調しました。

高市総裁は一連の会談を通じて、少数与党の状況下での国会運営への協力を確保するとともに、首相指名選挙での野党連携を阻止する狙いもあるとみられます。

各党の調整や政策合意の行方は依然として不透明であり、政権運営の安定性が問われる局面は続きそうです。今後の協議が、臨時国会の焦点となることは間違いありません。

情報源:NHK