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石破茂首相、釜山で李在明大統領と会談 日韓関係の安定的発展で合意
両首脳は、地域活性化や共通の社会課題への協力を強化する必要性を改めて確認しました。
石破茂首相、釜山で李在明大統領と会談 日韓関係の安定的発展で合意
会談後、両政府は成果文書を公表し、政府間協議を引き続き進めると確認しました。/ 写真: AP
2025年10月1日

2025年9月30日、釜山で行われた会談で、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の石破茂首相は、両国の安定的な二国間関係をさらに強化することで合意しました。

会談では、少子化や首都圏への人口集中といった社会的課題について、両国政府が継続的に協議を重ねることで一致しました。

石破茂氏にとって釜山訪問は、首相就任後初の韓国訪問であり、辞任表明に伴い公式な海外訪問として最後となる見込みです。

石破氏は後任政権発足前に、日韓関係の基礎を確認し、首脳相互訪問の枠組みを整えることを目的としています。

会談の冒頭で石破氏は「就任1年の節目に李大統領と面会でき、大変意義深く感じています」と述べました。

李大統領も「世界が厳しい状況にあるほど、隣国との交流は重要だ。相互訪問を通じて関係を深めたい」と応じました。

両首脳はインド太平洋地域やパレスチナ情勢など国際問題についても意見交換し、北朝鮮の完全非核化に向けた協力と安全保障の連絡体制強化を確認しました。

さらに、2009年以来開かれていなかった日韓科学技術協力委員会の再開を決定し、人工知能分野での連携促進を目指すことを確認しました。

今回の釜山訪問は、2004年以来21年ぶりに日本の首相が韓国の地域を訪問する外交活動であり、地域活性化など共通課題における日韓協力を呼びかける意図も含まれています。

会談を受けて、両政府は成果文書を発表し、8月に両首脳が合意した方針に基づき、9月以降に開始された政府間協議を引き続き進めることを確認しました。

今後は、日韓関係の安定維持や首脳間の定期的な交流が注目される見込みです。

関連TRT 日本語 - 首相石破茂と李大統領、釜山で最後の首脳会談を実施

情報源:読売新聞