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DNA型鑑定不正問題、チェック規定なしで実施体制に疑問意識
福田本部長は、これまで明文化されたチェック規定が存在せず、担当者任せの鑑定作業が行われていたことを説明しました。
DNA型鑑定不正問題、チェック規定なしで実施体制に疑問意識
今後は、明文化されたチェック規定の整備や外部監視の導入、責任所在の明確化が不可欠です。/ 写真: AFP
2025年9月29日

2025年9月29日、佐賀県警察本部は、科学捜査研究所で行われたDNA型鑑定において、不適切な扱いが130件確認されたと発表しました。これを受けて、福田英之・県警本部長が記者会見を開き、鑑定業務の管理体制の甘さを認め、謝罪しました。

会見で福田本部長は、担当者が独自に鑑定作業のチェックを行っていたものの、上司の立ち会いや複数人による確認を定めた明文化された規定がなかったことを明らかにしました。

不正行為は2017年から2024年までの間に、実際には行われていない鑑定を実施したかのように装ったり、鑑定資料を紛失して別の資料を返却する事案などが含まれます。

県警は130件のうち13件を対象に、虚偽有印公文書作成容疑などで捜査・書類送検を進めており、関係者の処分や制度改革を急いでいます。福田本部長は、上司の立ち会いを含む複数の目によるチェック体制への見直しを進める意向を示しました。

一方、県弁護士会などから第三者機関による調査を求める声もありますが、本部長は「現時点では必要ない」と述べました。

情報源:朝日新聞