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未来志向の協力へ 韓日両首脳が関係改善に合意
両首脳は、北朝鮮の核・ミサイル開発や供給網の安定化といった共通の課題に対応するため、外交・安全保障分野での実務協議を定期的に行うことで一致しました。
未来志向の協力へ 韓日両首脳が関係改善に合意
慶州で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の高市早苗首相が会談しました。/ 写真: ロイター
2025年10月31日

韓国の李在明 大統領と、日本の新首相高市早苗氏が10月30日、韓国・慶尚北道慶州で初の首脳会談を行い、両国関係を新たな段階へ引き上げることで一致しました。

会談で李大統領は、「急速に変化する国際情勢と貿易環境のもと、韓国と日本という近隣国家は共通課題が多く、未来志向の協力がかつてないほど重要となっている」と述べました。

一方、高市首相は、「現在の戦略環境下で、東京・ソウル・ワシントンの三国協力が一層重要になっている」と強調しました。

両首脳は、従来の歴史問題や貿易摩擦を背景としつつも、「シャトル外交(往復型首脳会談)」の継続に合意。次回は日本側が韓国側を迎え、相互訪問を重ねていくことで調整を図ると表明しました。

また、サプライチェーンの脆弱性、北朝鮮の核・ミサイル開発、地域安全保障、そして世界経済の再編といった課題を念頭に、両国が経済・安全保障分野での連携を強める意向を示しました。

歴史的には、両国関係は日本統治期の植民地支配などを巡る懸案があり、時に緊張が高まることもありましたが、今回の会談では「未来志向で協力していく」という共通認識が明確になった点が注目されます。

今後、韓国・日本・米国による三国協力の枠組みが、東アジアの安全保障や経済構造の変化に対応するための鍵となるとみられます。両国は、再び関係改善の流れを加速させることで、一層の地域的な安定と繁栄を目指す姿勢を示しました。

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