マレーシアは月曜日、タイの戦闘機が係争中の国境沿いで空爆を行い、昨年の停戦合意以来で最も深刻な緊張の高まりを招いたことを受け、タイとカンボジアに「最大限の自制」を求めました。
現地メディアによれば、空爆は月曜日未明の新たな衝突を受けて行われ、タイ兵1人が死亡、4人が負傷しました。事件を機に、トランプ米大統領仲介の停戦が崩れるとの懸念が高まっています。
「タイとカンボジアはマレーシアの緊密なパートナーであり、ASEANの主要な加盟国です。双方に最大限の自制を求め、対話のチャネルを維持し、既存のメカニズムを十分に活用するよう促します」と、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は声明で述べました。
アンワル氏は、敵対行為の再燃は「関係安定化に向けた慎重な取り組みを損なう恐れがある」と警告しました。
さらに同氏は、「地域は長年の対立が対決の連鎖に転じることを容認できません。最優先すべきは戦闘の停止、民間人の安全確保、そして国際法とASEANの隣国精神に基づいた外交的な道へ戻ることです」と強調しました。
カンボジア拠点への空爆
タイ空軍は、F-16戦闘機がチョン・アン・マ地域のカンボジア拠点を攻撃したと発表しました。これは、アヌポン基地付近でカンボジア側からタイ軍に向けて砲撃や航空弾薬が発射されたとの当局の説明を受けて行われた対応だとしています。ウィンタイ・スワリー陸軍報道官は、カンボジアの拠点が「積極的にタイ軍を攻撃していた」と主張しました。
カンボジアはこの空爆を非難し、停戦の重大な違反だと訴えるとともに、タイ軍がプレアビヒア州で「残虐かつ非人道的な」攻撃を行ったと非難したと、クメール・タイムズが伝えています。
両国側の民間人が大量に避難していると伝えられており、数千人が避難した7月の致命的な衝突を想起させます。
タイとカンボジアは、長年続く国境紛争の解決を目指し、10月26日にクアラルンプールで開催されたASEANサミットの場で、米国とマレーシアの立ち会いのもと停戦に署名しました。










