大阪・関西万博は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、2025年10月13日に184日の会期を終えて閉幕しました。会場は大阪市此花区の人工島・夢洲で、165の国・地域・国際機関が参加しました。
閉会式では、多彩なパフォーマンスやショーが行われ、次回開催国サウジアラビア・リヤドに博覧会国際事務局(BIE)の旗が引き渡されました。
日本国際博覧会協会によると、一般入場者数は速報値で約2,508万人に達し、当初想定の2,820万人には届かなかったものの、9月中旬以降は連日20万人以上が来場する盛況ぶりでした。会期中には映画監督の河瀬直美さんらテーマ事業プロデューサー8人が集まり、半年間の取り組みの成果を共有しました。
会場内には世界最大の木造建築物「リング」(1周約2キロ)が設置され、来場者は自由に回遊し、リピーターも多く訪れました。
また、閉会式では「大阪・関西万博宣言」が読み上げられ、万博が国際交流や相互理解を促す重要な「公共財」であることが強調されました。
閉会式には、秋篠宮皇嗣殿下が出席され、「この万博が示した『いのち輝く未来社会のデザイン』の精神が今後も続くことを願う」と述べました。
また、皇嗣殿下は「多くの人々が夢洲に集い、つながりを深め、共通の課題についてともに考える機会を提供したことは深い意義がある」と語りました。
石破首相も同様のメッセージを述べ、「分断よりも連帯、対立よりも寛容を重視することで、多くの人々に喜びをもたらす万博を共に創り上げることができた」と強調しました。
首相は、この万博が新たな日本の幕開けを示すものであり、地域活性化にも貢献したと述べました。
閉会式では、次回万博開催国サウジアラビア・リヤドの関係者が旗を受け取りました。
今後、夢洲の跡地はサステナブルな都市開発の拠点として活用され、特に「リング」は観光資源や都市開発の象徴として注目されています。
大阪万博で培われた国際交流と相互理解の精神は、次回開催国へと受け継がれ、さらなる国際協力や文化交流の発展につながると見られています。