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閣僚、靖国神社「秋季例大祭」参拝を見送り 外交配慮で注目
前首相の石破茂氏も金曜日に奉納を行いましたが、社殿での正式な参拝は控えました。
閣僚、靖国神社「秋季例大祭」参拝を見送り 外交配慮で注目
高市総裁は過去、閣僚在任中に靖国神社を定期的に参拝していましたが、今年は参拝を控え、代わりに玉串料を奉納しました。/ 写真: AP
2025年10月20日

東京・九段北の靖国神社で17日から行われた三日間の秋季例大祭期間中、政府・与党の閣僚らは社頭参拝を見送りました。

与党・自民党の高市早苗総裁も参拝を控え、外交上の配慮と、同氏が日本初の女性首相に就任する見通しであることが背景にあるとみられます。

高市総裁は過去、閣僚在任中に靖国神社を定期的に参拝していましたが、今年は参拝を控え、代わりに玉串料を奉納しました。

前首相の石破茂氏も金曜日に玉串料を奉納し、社殿への正式参拝は行いませんでした。

靖国神社は戦没者に加え、戦後国際裁判で戦犯とされた元首相・東条英機などの戦時指導者も合祀しており、中国や韓国との外交摩擦の原因となってきました。

今回の参拝見送りは、こうした歴史認識や外交リスクへの配慮として注目されます。

一方で、参拝者として自民党の新総務会長・有村治子氏や、右派ポピュリスト政党・参政党の神谷宗幣氏などが社殿を訪れました。国内保守層の支持を意識しつつも、外交への影響を抑えるバランスを取った判断といえます。

今回の動きは、今後の政権運営における歴史認識や外交姿勢を示す一つの指標となり、高市総裁が首相に就任した場合、参拝の是非を巡る議論が再び活発化する可能性があります。

情報源:Nippon