2025年9月16日
2025年9月16日、和歌山県串本町の樫野崎エルトゥールル殉職者墓地で、「エルトゥールル号殉職者追悼式典」が行われました。1890年9月16日の沈没事故から135年を迎え、両国の友好関係を再確認する機会となりました。
式典には、トルコのオウズハン・エルトゥールル大使をはじめ、海上自衛隊の齋藤聡海上幕僚長、南方海域方面隊のラフェト・オクタル海将補、串本町の田嶋勝正町長ら高官が出席し、両国の軍人や市民が参列しました。
参列者は、エルトゥールル号の乗組員527名の殉職者を追悼し、犠牲者の冥福を祈るとともに、両国の友情の絆を再確認しました。
エルトゥールル号は1889年7月にイスタンブールを出航し、約11か月の航海を経て、1890年6月7日に横浜港に到着しました。その後、親善使節団として日本を訪問しました。
1890年9月16日、帰路のエルトゥールル号は紀伊大島沖の串本町近海で台風に遭遇し、岩礁に衝突して沈没しました。乗組員609名のうち527名が命を落とし、69名のみが生還しました。この事故は、両国の友好の象徴として現在も記憶されています。
式典後、オウズハン・エルトゥールル駐日大使は、串本町の住民に向けて感謝の意を示し、「長年にわたり友好の歴史を守ってくださっている皆さんに心から感謝します。地理的には離れていても、私たちの心の距離は非常に近いと感じています。未来の世代にこのストーリーを引き継ぐため、共に協力していきたい」と語りました。
事故発生から135年を経た現在も、エルトゥールル号の殉職者追悼式典は両国の友好の証として毎年9月16日に串本町で行われています。こうした取り組みを通じて、両国の歴史的な絆と友情が次世代へ受け継がれることが期待されています。
情報源:X